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コラム

本仮屋ユイカ、学生時代を過ごした両国へ
「街並みは変わっても、伝統文化を受け継ぐ姿はそのまま」

東京の街に魅せられた方々にとっておきの“さんぽ術”を聞く、インタビュー企画「東京街歩きコラム」。

今回は、映画やドラマ、舞台などで幅広く活躍する女優の本仮屋ユイカさんが登場。「お家時間が大好き」と話す本仮屋さんが、さんぽの魅力に目覚めた秘密を紐解きます。


伝統と文化を受け継ぐ両国に惹かれて

10歳の頃から芸能活動を行っている本仮屋さんに、今回の撮影で一緒に巡っていただいたのは、下町風情が漂う両国。目黒区出身の本仮屋さんにとってこの街は、実はゆかりのある土地だそう。


「両国は、高校時代を過ごした街なんです。また、小学生の時に、東京の街をひとつ選んで街中を巡り、それを新聞にまとめるという課題の場所として選んだのもこの街だったので、自分の中ではなにかと縁のある場所だと感じています。

振り返れば、相撲をはじめとした日本の伝統文化が息づいているところや、下町ならではののんびりした空気感。そういったところに小さい時から惹かれていたのかなと思いますね」





高校時代に朝ドラのヒロインに抜擢され、学業と仕事の両立に多忙を極めていた本仮屋さん。放課後に両国で過ごす時間は少なかったものの、今回街を巡った感想を聞くと、表情がさらに明るくなります。

「駅舎がリニューアルされていたり、駅横に江戸の食文化を楽しめる施設『-両国- 江戸NOREN』 がオープンしていたりと、高校時代とは違った一面にたくさん出会えました。

『-両国- 江戸NOREN』には本物と同じサイズの土俵があったのですが、思いの外、小さくて。ここで大きな体の力士の方々が戦うんだと、驚きましたね。

また、思いがけず江戸切子の作家さんともお話しする機会に恵まれたり、歴史ある甘味処でお店のお母さんと話しこんだり。何年も通った両国なのに、いろんな表情を持っているんだなと、発見に満ちた時間でした」


近年は、「スモジョ」「スージョ」(※相撲が好きな女子という意味)というワードが生まれるほど相撲に注目が集まり、街自体が賑わっているのもこの街の特徴のひとつ。

古きも新しきも受け入れる街の寛容さも、本仮屋さんを惹きつけているようです。


「江戸時代からの伝統や文化が若い方にまで届いて、観光地として盛り上がっている姿を見られるのはとても嬉しいです。

街の風景は少し変わったけど、街中を歩けばお相撲さんに出会える。それは今も変わらないですね。そんな伝統を受け継ぎつつ、新しいものを受け入れる姿を見たら、両国がいっそう愛おしくなりました」






日常のささやかな幸せが街のあちこちに

本格的な筋トレやYouTubeでの動画チャンネルの開設など、コロナ禍においてもさまざまなことに挑戦してきた本仮屋さん。中でも体を動かすことは、生きる上での新たな気づきに繋がったとか。


「筋トレやウォーキング、ランニング、おさんぽをよくしていましたが、こんなに真面目に体を動かしたのは初めてでしたね。

そんな中でも、街に出て歩くことを毎日の日課にしたら、その最中に顔を合わせるレギュラーメンバーが決まってきて(笑)。

その方々と会話をするわけではありませんが、『この人のジャージ、素敵だな』とか、『いつもの犬のお散歩のおじさんがいないな』とか、人の生活の流れを感じるようになったんです。

そういうことを思える時間って、なんて豊かなんだろうとふと気づいて。日常の些細なことから幸せを感じられるんだなと思いました」


「家にいるのが苦にならないタイプ」。そう自身について分析しながらも、いざ街を歩けば、日常の尊さやきらめきがいっぱいあることに気づいたと言います。そんな本仮屋さんのさんぽは、おいしい食べ物を伴うことが条件のひとつになるようです。

「例えば、おさんぽの目的地の近くにごはん屋さんやカフェがなかったら、クッキーやおせんべいを持っていきますね。白湯やほうじ茶も一緒に持って行って、公園で食べて帰ったり。遠足みたいですね(笑)」

そんな本仮屋さんの定番のさんぽコースは、明治神宮。好きすぎるがゆえ、無理やりさんぽコースに組み込むこともあると言います。

「近くで友人と会う時や洋服を買いに行く時には、なんとかして明治神宮に行こうとしますね(笑)。緑がいっぱいで空も広くて、本当に気持ちがいいんです。芝生でひと休みするのも、とても癒されますよ」






ひとり好きな人こそオンラインツアーが最適

「寂しがりやのひとり好き」と自身について語る本仮屋さんは、みんなと楽しい時間を共有しながらもマイペースに過ごせるオンラインツアーにかねてより注目していたそう。では、もし自らが発起人となってオンラインツアーを開催するとしたら?

「オンラインだからこそ、思い出に残るような体験を入れたら楽しそう! 両国だったら、ちゃんこ鍋セットが事前に届いたり、伝統工芸の職人さんを巡るツアーがいいですね。

あと、大好きな明治神宮も映像を見るだけでも癒されるのでいいかも! 参道を歩いて、パワースポットとしても有名な清正井(きよまさのいど)を見ていただき、参加者の方の代わりに私がおみくじを引くというコースはどうですか? ここに何か街の名物となる食べ物を入れられたら最高ですね(笑)」



プランナー並みにオンラインツアーの企画を真剣に考えてくれた本仮屋さん。最後に街に出て、さんぽを存分に楽しむためのアドバイスも。

「家でゆっくりする時間も大好きですが、自分の過去や未来のことをつい考えちゃうし、気づいたら自分に矢印が向いちゃって苦しくなってしまうことも…。そこから解放される手段のひとつがおさんぽなのかと。

『太陽がきれい』とか、『あの雲の形が不思議』とか、そんな小さいことでもいいと思うんです。さんぽ中に、自分をちょっとだけでも解放してあげると、幸せな瞬間にいくつも出会えそうですよね」


さんぽのお供になる予定のサングラス

「ドラマや作品を頑張った後に自分にご褒美をあげることにしていますが、先日、ドラマがクランクアップしたので、ご褒美にメガネを買いに行ったんです。今回はメガネをかけている役だったので、その影響をもろに受けまして。

だけど買ったのは、なぜかサングラスです(笑)。購入の決め手になったのは、目が透けて見えるレンズの色。マスクした状態でも目が見えて怪しくないですし(笑)、室内でかけるのも素敵だと思ったんです。

ただ、まだおさんぽで使えていないので、もう少しお家で愛でてから連れ出したくて。きっと春頃にはよき相棒となっているはずです」




本仮屋ユイカ(もとかりやゆいか)/女優
1987年東京都目黒区出身。
10歳から芸能活動をスタートし、2001年にドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)第6シリーズで女優デビュー。
2005年のNHK連続テレビ小説『ファイト』でヒロイン役に抜擢され、以降はドラマや映画、舞台など、数々の話題作に出演する。

メイク/平林輝之 スタイリング/ナカイマサコ 撮影/嶋崎征弘 取材・文/船橋麻貴



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